研究分担者 |
下田 幸紀 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (10400722)
向井 亮 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (70436327) [辞退]
鹿嶋 友敬 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (70573088) [辞退]
松本 英孝 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30420178)
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研究実績の概要 |
群馬大学理工学部の飛田らがイリジウム錯体のりん光が酸素によって消光される現象を利用して,細胞内酸素濃度を計測するためのイリジウム錯体(T. Yoshihara et al., Sensors, 2015, T. Yoshihara et al., J. Photochem. Photobiol.A, 2015, Angew. Chem. Int. Ed., 2012, Murase et al., Chem. Lett., 2012)や,がんなどの生体内低酸素領域をイメージングするためのイリジウム錯体(Y. Hirakawa, Sci Rep., 2015, T. Yoshihara et al., Anal. Chem., 2015,Proc. SPIE, 2012 and 2009, Zhang et al., Cancer Res., 2010)を開発してきた。さらに,細胞,個体中に分布するイリジウム錯体のりん光寿命を計測するための装置の開発を行い,定量的解析の方法論について研究を進めてきた。 我々は、パートナー研究者とは 2011 年から共同研究をスタートさせ,申請者が開発したプローブ分子の特性を生化学および医学的観点から検証している。本年度は,マクロズーム顕微鏡を用いた眼底顕微りん光寿命イメージング装置の作製を行った。小動物(ウサギ)の眼底部に顕微鏡のピントを合わせるためには,眼球と対物レンズ間に前置レンズを挿入する必要があることが明らかとなった。作製した装置を用いて,フルオレセインを投与したウサギの眼底部の発光画像を撮影したところ,網膜血管や乳頭からの血管のイメージングに成功した。さらにイリジウム錯体を投与してりん光のイメージングとその寿命測定を行った。
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今後の研究の推進方策 |
動物の眼底細の 酸素濃度マッピング画像を得るために,パルス光と ICCD カメラを用いて,イリジウム錯体のりん光の時間分解イメージング画像を測定する。ある時間範囲だけりん光信号を取り込むことで,任意の時間でスナップショットのように画像を取得できる。これらの画像を解析し,りん光寿命イメージング画像を構築する。得られたイメージング画像と別途作成した検量線のデータを用いて酸素濃度画像にする。さらに,呼吸中酸素濃度を変えることで,眼底酸素濃度のリアルタイムイメージングを行う。
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