研究課題/領域番号 |
26462690
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
大橋 裕一 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00116005)
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研究分担者 |
林 康人 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (70314953)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ケラトサイト / バイオイメージング / 骨髄細胞 / 再生医療 / Fucci |
研究実績の概要 |
Keratocan-IRES2-nls-CreノックインマウスF1雄とROSA26mT/mGによる交配により得られた、Keratocan-IRES2-nls-Cre /ROSA26mT/mGはケラトサイトにおいてCreの発現が確認され、ケラトサイト特異的なバイオイメージングが可能であることが示された。Keratocan-IRES2-nls-Cre /ROSA26mT/mG においては、ケラトサイトの細胞質の形態が従来、信じられていたものとはかなり異なることや、上皮欠損作製後にはケラトサイトが崩壊すること。さらに、上皮欠損作製後の角膜実質深層においては、ケラトサイトの前駆細胞と考えられる丸い突起を周囲に多数出した、類円形の間葉系細胞が分裂して移動し、ケラトサイト様に形状を変化させていく様子が経時的に観察できている。この細胞の分裂を詳細に検討するために、細胞周期のバイオイメージングを可能にするsingle allele組織特異的Fucci2(G1)(S/G2/M)マウス作製のための、C57BL/6N 由来ES細胞の相同組換えスクリーニングにより、ROSA26にCAG-loxP-pgkNeo-loxP mVenus-hGeminin(1-110)-IRES2-mcherry-hCdt1(30-120)の挿入に成功した。相同組換えスクリーニング陽性37クローンのうち、10クローンでサザンブロットでも相同組換えを確認し、そのうちの3つのクローン(#15、#28、#38)で8細胞期へのES細胞注入を行った。得られたキメラマウスで3クローンともgermline transmissionを確認しており、現在6匹のF1マウスを得ているが、機能解析にはまだ時間が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ROSA26(CAG-loxP-pgkNeo-loxP-mVenus-hGeminin(1-110)-IRES2-mcherry-hCdt1(30-120)の作製は、予定より早期に実現した。機能解析には時間を要するが、概ね順調であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
ROSA26(CAG-loxP-pgkNeo-loxP-mVenus-hGeminin(1-110)-IRES2-mcherry-hCdt1(30-120)とKeratocan-IRES2-nls-Creの交配により、Keratocan-IRES2-nls-Cre/ ROSA26(CAG-loxP-pgkNeo-loxP-mVenus-hGeminin(1-110)-IRES2-mcherry-hCdt1(30-120)を作製し、ケラトサイト消失時の周辺部角膜実質細胞の細胞分裂の状態を経時観察する。Keratocan-IRES2-nls-Cre /ROSA26mT/mG骨髄由来線維芽細胞を角膜実質内に移植し、ケラトカン発現細胞の有無と形態を確認する。
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次年度使用額が生じた理由 |
ROSA26(CAG-loxP-pgkNeo-loxP-mVenus-hGeminin(1-110)-IRES2-mcherry-hCdt1(30-120)の作製の費用の支払いを次年度に繰り越したため。
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次年度使用額の使用計画 |
ROSA26(CAG-loxP-pgkNeo-loxP-mVenus-hGeminin(1-110)-IRES2-mcherry-hCdt1(30-120)の作製の費用のうちの1部負担金を支払う。
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