本研究では、マウス実験的緑内障(視神経挫滅)モデルにおけるVGF の発現変化およびVGFペプチドの作用について検討した。視神経挫滅1~7日後における網膜内のVGF遺伝子発現変化を検討したところ、3日をピークにVGF遺伝子の発現上昇が認められた。VGF蛋白質は遺伝子発現の上昇よりも遅れて7日後に上昇が認められた。VGF活性ペプチドであるVGF588-617(AQEE30)を硝子体内投与することにより、視神経挫滅後の網膜神経節細胞死を有意に抑制した。本知見はVGFが網膜神経節細胞障害に対して保護作用を有することを示唆している。
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