研究課題/領域番号 |
26462698
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
村上 晶 順天堂大学, 医学部, 教授 (90157743)
|
研究分担者 |
松田 彰 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00312348)
堀 寛爾 順天堂大学, 医学部, 助教 (30529227)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 組織線維化 / アトピー性皮膚炎 / 緑内障 / ナチュラルヘルパー細胞 |
研究実績の概要 |
本年度は以下の実験を遂行した。(1)アトピー緑内障手術モデルの作成。当初予定していたマウス前房中へのシリコンチューブ挿入に代えて、33G針を前房中に挿入する新規緑内障手術モデルを樹立し、安定した手術手技を確立した。現在、アトピー性炎症を惹起したマウスに緑内障手術を施行して、解析を行っており、学会発表に向けてデータのとりまとめ中である。予定していたM2マクロファージの観察、ならびに機能評価も施行することができた。(2)NH細胞の観察系。IL-13トマト色素レポーターマウスを用いて、NH細胞のin vivo観察を施行している。(3)NH細胞の活性阻止実験。抗CD25抗体を用いたNH細胞の除去実験に成功した。約80%のNH細胞を除去することが可能であり、今後病態モデルへの応用を施行する。 (4)パパイン浸漬角膜炎モデルの併用。NH細胞の機能解析に、今まで実績のあるパパイン浸漬コンタクトレンズ誘発角膜炎モデルを併用した。このモデルでNH細胞を除去した際の組織線維化の状態をタンパクレベル、遺伝子レベルで検証する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アトピー緑内障手術モデルの樹立は順調で、すでに学会発表レベルのデータを得ている。アトピー網膜剥離モデルは再現性に問題があり、現在網膜へのレーザー障害モデルへの切り替えを行っている。アトピー白内障モデルマウス作成のための準備実験も試行しており、概ね順調な研究進捗状況と考える。また、既に確立しているパパイン結膜炎モデルも解析対象とした。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度は、これまでの実験をまとめて、主にNH細胞の活性除去実験を各種のマウス病態モデルで施行し、実験データのとりまとめを行いたい。また、臨床応用のためのステロイド、免疫抑制薬の影響に関しても今年度にデータをとる予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
年度末に発注を予定した試薬が、在庫切れのため、購入ができなかった。
|
次年度使用額の使用計画 |
次年度の早期に発注、購入する予定である。
|