小児悪性軟部腫瘍は予後不良で、新たな治療標的が望まれる。Forkhead box M1 (FOXM1) は、現在主要な悪性腫瘍におけて新たな治療標的として最も注目されている分子の一つである。 小児悪性軟部腫瘍のうち、横紋筋肉腫(RMS)92例と滑膜肉腫(SS)106例におけるFOXM1発現を評価し、FOXM1発現が予後不良と関連する事を示した。RMSにおいてFOXM1はVEGF発現や血管新生と相関した。SS症例のcDNAマイクロアレイ分析において、細胞周期関連遺伝子の発現がFOXM1発現と相関することを示した。各腫瘍の細胞株に対する研究においてFOM1抑制が新たな治療選択肢となる可能性を示した。
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