研究課題
本年度も引き続き、ニトロフェン誘導CDHモデルラット肺を利用して、肺組織の脱細胞化及び脱細胞化組織への間葉系幹細胞、新生肺の肺移植培養実験を企画した。本実験の工程は3工程に分かれる。即ち、1)肺の脱細胞化、2)脱細胞化肺への間葉系幹細胞投与、3)肺移植である。1)肺の脱細胞化:妊娠22日目の母獣を犠死せしめる際に母獣の内頸静脈と総頸動脈にカニュレーションし、内頸静脈より還流液である0.1%SDS溶液を2時間還流した後に胎仔肺を摘出した。その後、Western-blottingによって肺サーファクタントなどの肺に特異的分子のDNA数が減少している事を確認した。2)間葉系幹細胞投与:間葉系幹細胞はプロトコールに従って抽出されたものを使用した。即ち、eGFP成獣肺から摘出した肺をPBSで洗浄して血液をウォッシュアウトした後に気管と結合組織を除去し、肺組織を潰し、0.4%のⅠ型コラーゲンと0.3%のディスパーゼⅡを37℃で1時間培養し、70μlのcell strainerに搭載して抽出した。細胞は24時間培養後にディッシュに接着する細胞のみを20% FBSに投与して培養した。細胞がディッシュ内に充満した後にpassageを確認した。得られた細胞は、間葉系細胞の特徴である紡錘形を有し、ディッシュに接着すること、免疫染色で多分化能を有すること、フローサイトメトリーでCD29陽性、CD45陰性である事を確認した。脱細胞肺への間葉系幹細胞の投与を試みたものの、脱細胞化肺自体の長期間培養は困難であり、間葉系幹細胞投与は困難であった。3)肺移植:当初、予定であった肺移植実験は、脱細胞化肺の長期培養が困難であった事から移植自体が不可能であり、困難であった。
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