研究課題/領域番号 |
26462710
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
渡邉 高士 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70508019)
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研究分担者 |
窪田 昭男 和歌山県立医科大学, 医学部, 特命教授 (10161671)
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190)
三谷 泰之 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (40612106)
柳原 格 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所), 免疫部門, 部長 (60314415)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | maternal microchimerism / 壊死性腸炎 |
研究実績の概要 |
最終年度は、消化管に見られるmaternal cellリンパ球のサブセットの解析を試みた。この解析により消化管にホーミングしてくるmaternal cellリンパ球がTcellまたNK細胞であれば、壊死性腸炎の発症にmaternal cell microchimerismが大きく関わっている証明となる。またmicrochimerismがホーミングにより特異的臓器に再分布するかを研究する事で壊死性腸炎が回盲部付近の回腸に、より症状が局在化し、重症化をきたしやすいかという、同一組織内での発症部位特異性の問題も解明される事になる。また腸炎誘発により消化管に誘導されたmaternal cellをフローサイトメトリーにて分析しリンパ球の属性を調べ、その後、FACS Calibur( Becton Dickinison)にて測定を行う予定であった。しかし炎症を人工的に誘発し、maternal cellが脾臓、肝臓、小腸にホーミングし再分布してくるか施行錯誤しているが、meternal cell microchimerismの発現頻度が、予想された頻度より少ないためか、Real time PCRで、プライマーにGFPprimerを用いても検出に難渋している。この問題を解決するため、当施設において購入したデジタルPCRを用いる事を検討している。デジタルPCRは従来のReal time PCRよりも検出感度が高く、絶対的定量が可能な点で優れており、想定された頻度より少ない現象で起っているmicrochimerismをとらえる事ができ、maternal cell microchimerismが生体内で起っている働きの解明に役立つと考えられる。
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