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神経芽腫担癌マウスの血中エクソソーム中のmicroRNAの特異性について検討することが本研究の目的である。
多種類のmicroRNAの中でどのmicroRNAが神経芽腫の血液診断とするのが有効であるのかが、これまでには明らかでなかったが、血中エクソソーム中のmicroRNAをがんの診断に用いる研究が大腸がんにおいて報告が多いため、ラット大腸がんを用いた研究を並行しておこなうことで、研究方法の正確性を確認しながら、目的である神経芽腫の血中エクソソーム中のmicroRNAの解析を行うこととした。そこで、ラットの大腸がん細胞であるRCN－9細胞を用いて、大腸がん肝転移モデルと担がんモデルを作製して、血液を採取して、エクソソームの抽出とmicroRNAの抽出をおこなった。
また、正常マウス中の血中エクソソーム中microRNAの種類と値のデータはなく、また、成長発達によって血液中のエクソソームの正常値に変化があるか否かも不明であった。すなわち日齢・週齢・月齢・年齢による変化があるか否かをまず、把握する必要がある。特に、ヒト神経芽腫の後発年齢は1歳以下であるために、日齢・週齢による正常値の変化の有無を確認す必要がある。そこで、Ａ/Ｊマウスの日齢３、７日、週齢2，3，4週、月齢２，３か月のマウスの血液を採取して、エクソソームを抽出することをおこなった。
本研究は神経芽腫の新たな診断や治療にmicroRNAが利用可能か否かを検討するための、基礎的な情報となる貴重な成果である。
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