研究成果の概要 |
臨床データを蓄積し、解析した結果、これまでの報告に類似し、胎便関連性腹膜炎(MO)は不当体重児(SGA児)に多く発症することが示唆された。特発性限局性腸管穿孔(SLIP), MOの発症機序が、上腸間膜動脈と腎動脈の血管径の違いによる血流不均等や、インドメタシン投与による上腸間膜動脈と腎動脈の反応の差に伴う血流変化であると証明するには至らなかったが、腸管壁の脆弱性に着目し基礎研究をおこなったところ、疾患を発症した症例の腸管壁と在胎10週台の胎児腸管壁は同程度の発育を示していた。SLIP,MOの発症と胎児環境の関連を示すことができたものと考えている。
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