リンパ浮腫の治療法として、保存的治療やリンパ管静脈吻合などの外科的治療が行われているが、治療に難渋することが多い。そのため新たなリンパ管再生を含む有効なリンパ浮腫治療法が望まれる。血管内皮細胞増殖因子の一つであるVEGF-Cはリンパ管内皮を刺激したり、リンパ管内皮細胞の遊走を促進し、リンパ浮腫組織におけるリンパ管再生を誘導することが報告されている。本研究では、リンパ浮腫の効率的な治療の開発を目指し、リンパ浮腫組織におけるVEGF-Cの役割と、浮腫組織におけるVEGF-Cの発現調節に関わる因子を解析した。その結果,リンパ浮腫組織において炎症細胞と低酸素因子が関与していることが示唆された。
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