研究課題/領域番号 |
26462733
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
上村 哲司 佐賀大学, 医学部, 准教授 (90325621)
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研究分担者 |
萩原 世也 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80198647)
菊池 守 佐賀大学, 医学部, 講師 (20437677)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 糖尿病足病変 / 足底圧分布 / 荷重分散 / CAD モデル / 有限要素法 / モジュール化 / 靴 |
研究実績の概要 |
糖尿病足病変患者における荷重圧分散を目的とした靴の開発を行うため、以下3ステップを計画した。1.足のモデル作成による靴底足圧分布イメージベースドシミュレーションの実施と測定との検証 2.靴装着時の三次元足圧分布予測解析 3.パターン化による足圧分散を考慮した靴形状のモジュール化 本初年度は、当初の予定どおり1、2を佐賀大学理工学部との共同研究で行った。まず、足のモデル作成による靴底足圧分布イメージベースドシミュレーションの実施と測定との検証を行うべく、被験者の実際のMRI断層画像から三次元形状測定をベースとした足の形状を数値化したイメージベースドモデルの作成と有限要素法によるシミュレーションを行った。イメージベースドモデルは,佐賀大学理工学部と連携して、足部MRI画像とイメージベースドモデル作成ソフトを通して3D-CADへインポートを行い,靴装着状態のモデル作成を行った。その後有限要素法モデルに変換を行った。その後,有限要素法によるシミュレーションにより,足裏圧分布を求め,足裏圧分布測定結果との比較により,足の力学的な特性の決定と,インソールの力学的な特性を検討した。 今回の解析では相対的な応力分布を重要視するため,得られた結果より比較を行い,人間の体重の約半分である315Nに相当する変位を与えた場合での検討を行った。その結果、靴底足圧分布イメージベースドシミュレーションにより様々な形状に対する足圧分散の比較が可能であることが実証された。今後行うパターン化による足圧分散を考慮した靴形状のモジュール化の可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
佐賀大学理工学部と2週に1回のリサーチカンファランスを定期的に行うことで、研究内容をブラッシュアップし、研究を進めているため、概ね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
国際糖尿病足シンポジウムで現時点での研究成果を発表し、同じ分野の研究者と意見交換を行いたい(2015年5月20-23日 オランダハーグ)。 当初の予定どおり、本年度は実際の糖尿病足患者の足部画像と三次元形状測定をベースとしたイメージベースドの足の数値モデルの作成と有限要素法によるシミュレーションおよび足裏圧測定を行い、初年度の研究をさらに進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
人件費を使用しなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
人件費として、データ整理のための研究補助員を採用する(2015年4月から採用済み)。
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