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2014 年度 実施状況報告書

ケロイド発生における局所、全身、遺伝因子の相互作用機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26462737
研究機関日本医科大学

研究代表者

小川 令  日本医科大学, 医学部, 准教授 (70398866)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード創傷治癒
研究実績の概要

ケロイドは、いまだ難治であり発生機序の解明が困難な皮膚の線維増殖性疾患であるが、本研究では、ケロイドの発生機序を①遺伝因子、②全身的因子、③局所因子の3 点において、横断的・総合的に解明するのを目的としている。
ケロイド症例の統計学的解析により、当院で外科的加療されたケロイド症例300例について、ケロイドの個数および面積別の高血圧合併率を比較検討した。10cm2以上の大型例では、高血圧合併率が優位に多く(p<0.01)、更に40cm2以上の巨大例でも、高血圧の合併率が高いことが判明した(p<0.01)。なお、男女差では高血圧の合併率に優位差を認めなかった。この結果から、高血圧があるとケロイドが巨大化、また多発することが示唆され、その原因として、血管内皮機能の低下などを合併している可能性が考えられた。当初予定していた網羅的な遺伝子発現解析およびバイオインフォマティクス解析の前に、ケロイド患者において臨床的に血管内皮機能を認めるかどうかを研究することとした。その結果、ケロイド症例では血管内皮機能が低下している傾向が認められ、血管内皮細胞あるいは血管平滑筋細胞の詳細を検討する必要性が生じ、現在ケロイド検体からの細胞の採取を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初予定していた網羅的な遺伝子発現解析およびバイオインフォマティクス解析の前に、ケロイド患者において臨床的に血管内皮機能を認めるかどうかを研究した。その結果、ケロイド症例では血管内皮機能が低下している傾向が認められ、血管内皮細胞あるいは血管平滑筋細胞の詳細を検討する必要性が生じ、やや時間的に遅れを生じた。

今後の研究の推進方策

今後、特に血管内皮細胞あるいは血管平滑筋細胞に関係するSNPsや、また遺伝子発現解析を行い、当初の目標である、①遺伝因子、②全身的因子、③局所因子の3 点を解析する。

次年度使用額が生じた理由

当初行う予定であった、支出を要する遺伝子解析の前に、費用のあまりかからない臨床的解析を行ったため次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

当初、平成26年に行うはずであった、遺伝子解析を本年度に行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] ケロイド治療の新展開!-血管系の関与を考える-2015

    • 著者名/発表者名
      小川令
    • 学会等名
      日本形成外科学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2015-04-10
    • 招待講演

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公開日: 2016-05-27  

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