ケロイド患者の末梢血とケロイド組織におけるヘルパーT細胞/制御性T細胞のバランスを解析したところ、末梢血では、正常人との有意差を認めなかったが、ケロイド組織ではTh17優位であった。また、ケロイド組織における制御性T細胞(FOXP3陽性細胞)数は、正常皮膚と比較して減少していた。ケロイド組織においてIL17とIL10の発現増加がみられた。正常皮膚由来線維芽細胞にIL-17とIL10を添加するとコラーゲン関連遺伝子発現やコラーゲン産生能増加が認められた。この結果より、ケロイドにおける制御性T細胞をターゲットとした新治療法の可能性が示唆された。
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