マウス脳梗塞モデルにPACAPを投与し、ischemic core(IC)とischemic penumbra(IP)の部位特異的なオミックス解析を行った結果、IPでは血液凝固シグナル活性化に対してICでは血栓分解シグナル活性化が確認され、さらにIPではPACAPによる2次的脳損傷回避作用が示唆された。 さらにPACAPによりCRMP2の脱リン酸化がPACAP投与6時間のIPにおいて強く促進されることが明らかとなった。CRMP2は脱リン酸化により活性型となり軸索伸長作用を制御することから、PACAPによるCRMP2の脱リン酸化作用は早期神経保護作用において重要であることが示唆された。
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