当院へ搬送された心肺停止(CPA)症例に対し、病院到着直後に採血し血中カテコラミン(エピネフリン:Ep、ノルアドレナリン:NEp、ドーパミン:DOA)を測定した(本研究実施にあたり本院倫理委員会から承諾を得た)。このうち、Ep投与前に採血可能だった心原性CPA 48例を自己心拍再開(ROSC)の有無で2群に分け比較検討した。ROSC(+)群:14例、ROSC(-)群:34例で、ROSC(+)群は病院前蘇生時間が有意に短く、来院時の血中EpおよびNEp濃度はROSC(+)群で有意に低値だった。CPA症例において、Ep投与による血中カテコラミン濃度上昇はROSC獲得と関連しない可能性がある。
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