研究課題
実際に救急車内でのrSO2計測を開始し、下記の知見を得た。①特定の患者群では、CPRにともないrSO2値の上昇を認めた②ROSCによるrSO2値の上昇、PEAによるrSO2値の低下を認めた③溺水患者における、rSO2の未上昇を認めた上記より、心肺蘇生中のrSO2値測定は、ROSCやPEAなどの患者の状態のモニタリングや蘇生の質のモニタリングに有用であることが示唆され、上記をResuscitation誌にて発表するとともに、上記および院外心肺停止患者に対するrSO2に関する解析を日本救急医学会、日本循環器学会、日本脳低温療法学会、日本蘇生科学シンポジウム、日本集中治療医学会、アメリカ心臓病学会蘇生シンポジウムにて発表した。
2: おおむね順調に進展している
小規模のプレリミナリーな研究において、安全性が確認され、またその有用性を示唆する研究結果を認めた。特にrSO2モニタリングによるPEAの早期発見は世界で初めての知見となり、Resuscitation誌にて報告を行った。
京都市および乙訓地区のメディカルコントロール委員会の承諾を得ることができたため、2016年度前半より対象地域を拡大(京都市伏見区、人口約30万人)して研究を遂行することとしている。
現在さらに対象地域を拡大して研究を遂行する計画し、新たなデータの採取および解析が必要であったが、その実施が次年度に持ち越しとなったため。
データ解析に必要なソフト、解析用の専用パソコン、論文投稿料、学会発表のための渡航費に用いる計画である。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 3件、 招待講演 2件) 図書 (1件)
Resuscitation
巻: 93 ページ: e19-e20
http://dx.doi.org/10.1016/j.resuscitation.2015.05.016