研究課題
現在までに18例の一酸化炭素中毒症例に対して、本研究の課題である亜急性期における拡散カルトーシスの定量値および急性期における患者血清を用いた酸化ストレス・抗酸化能定量値と重症度・予後との関連について評価を施行している。これらのデータによる中間解析では、重症一酸化炭素中毒症例では、拡散カルトーシス値が軽症例より高値となっており有意差を示している。一方、酸化ストレス値/抗酸化能比は、重症例と軽症例と比較すると有意差はないが重症例で高値を示す傾向があることがわかった。これらのデータが目標登録数30例に達した際の最終解析でも同様の結果であれば、一酸化炭素中毒症例の急性期、亜急性期においてその後の重症度・予後の推測に有用である可能性を示すことができる。
2: おおむね順調に進展している
研究計画では30例以上の症例を登録し解析することになっている。現在18例を登録しており症例数としてはおおむね計画通りである。ただし18例の中での重症例と軽症例のしめる割合は圧倒的に軽症例が多く、両者を統計学的に比較する場合、重症例が不足する可能性が懸念される。
今後も1例も取りこぼしがないように、引き続き症例を蓄積させ、最終年度に解析を完了させ、学術誌に掲載させる。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)
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