1)ヒト血管内皮細胞を高濃度酸素に曝露すると、IL-8の発現が誘導され、TNF-α・細菌内毒素の共存下でさらに増強されたことから、重症患者に対する高濃度酸素療法の有害性が改めて危惧された。また、この機序に核内パターン認識受容体の関与が示唆された。2)ヒトES細胞の肺胞上皮細胞への分化誘導促進法として、空気接触下培養が有効であることを確認した。3)我々が以前認めたIL-17欠損マウスにおける急性肺損傷増悪の機序として、樹状細胞やIL-12以外を介する機序の関与が示唆された。4)急性呼吸促迫症候群の肺局所サイトカインを網羅的に解析し、IL-1β、IFN-γ、IL-17の病態への関与が示唆された。
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