口腔カンジダ症の原因病原体のCandida albicansが、なぜ口腔内に常在できるのか不明である。 我々は、C. albicansの経口摂取がそれに対する経口免疫寛容が誘導するからではないかと考えた。経口免疫寛容とは、食物に免疫反応が起こらないのと同様に、口から摂取された異物に対して免疫反応が起こらないシステムのことである。そこで、経口的にC. albicansを若いマウスや高齢のマウス、TLR2遺伝子欠損マウスに摂取させたがC. albicans特異的血中抗体に対する免疫抑制を誘導せず、TLR2の有無もC. albicansに特異的な抗体産生誘導には影響しないとわかった。
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