歯の痛みの伝達には象牙芽細胞が感覚受容細胞として機能しているが、本研究では象牙芽細胞から知覚神経へのシグナル伝達にvesicular nucleotide transporter (VNUT)を介したATPの放出が関与しているかどうかを調べた。結果として、ラットの象牙芽細胞にVNUT免疫陽性小胞が存在すること、象牙芽細胞の間にATPの受容体であるP2X受容体を含む神経終末が存在することが確認された。また、培養象牙芽細胞様細胞を使った実験でもVNUTを介したATPの放出が確認された。これらの結果は象牙芽細胞からのシグナル伝達にVNUTを介したATPが関与していることが示唆された。
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