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2015 年度 実施状況報告書

新規NF-kB阻害剤による口腔癌の顎骨浸潤抑制の分子基盤と臨床応用への展開

研究課題

研究課題/領域番号 26462792
研究機関九州歯科大学

研究代表者

松尾 拡  九州歯科大学, 歯学部, 教授 (70238971)

研究分担者 自見 英治郎  九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40276598)
板井 昭子  株式会社医薬分子設計研究所, その他部局等, その他 (60012647)
藤川 智行  株式会社医薬分子設計研究所, その他部局等, 研究員 (30451074)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード口腔扁平上皮癌 / NF-kB / IkBキナーゼb / IMD-0560
研究実績の概要

NF-kB経路は口腔扁平上皮癌(OSCC)を含む様々ながんで恒常的に活性化されており、浸潤能や生存率の増加、抗がん剤への抵抗性や血管新生の促進などのがんの悪性度の獲得に関与している。我々はすでに臨床治験が進んでいるIMD-0560がマウス顎骨浸潤モデルでOSCCによる顎骨浸潤を抑制することを報告した(Tada Y et al., Oncotarget 20145(23)12317-12330)。次にIMD-0560の安全性の確認と癌細胞の死に方(アポートシスなど)の機序を検討した。IMD-0560をマウス顎骨浸潤モデルに投与しても、肝臓や腎臓などの主要組織に異常所見は認められなかった。また舌の基底細胞や傍基底細胞の細胞増殖にも影響を与えなかった。またIMD-0560はOSCC細胞のカスパーゼを活性化し、アポトーシスを誘導することがわかった。以上の結果より、IMD-0560は副作用の少ない顎骨浸潤の新たな治療薬となる可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

IMD-0560の安全性やIMD-0560がOSCCにアポトーシスを引き起こすことを確認できたが、なかなか臨床応用への一歩を踏み出すための協力が得られていない。

今後の研究の推進方策

臨床研究として手術適応外となった患者数名でIMB-0560を投与するために以下の実験を計画している。
1.IMD-0560のプロドラッグIMD-2560をより服用しやすいものに改良する。
2.IMD-2560を3用量(低、中、高)で陽性対象薬群と動物実験で再度エビデンスをとる。さらに臨床での効果を検討するバイオマーカーの候補を検索する。
3.治療protocolを確立する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] NF-kB acts as a multifunctional modulator in bone invasion by oral squamous cell carcinoma2016

    • 著者名/発表者名
      1. Jimi E, Kokabu S, Matsubara T, Nakatomi C, Matsuo K, Watanabe S
    • 雑誌名

      Oral Sci Int.

      巻: 13 ページ: 1-6

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「疾患の成り立ちや治療を分子レベルで考える」第3回:NF-kB選択的阻害剤の臨床応用への第一歩」2016

    • 著者名/発表者名
      2. 自見英治郎
    • 雑誌名

      日本歯科評論

      巻: 872 ページ: 151-154

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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