歯肉に発症した口腔扁平上皮癌(OSCC)はしばしば上顎骨や下顎骨に浸潤し、予後不良となることが多い。そこで新規NF-κBの阻害剤がOSCCによる顎骨浸潤を抑制する効果について検討した。NF-κBの阻害剤はin vitroとin vivoにおいてOSCC細胞の増殖を抑制し、アポトーシスを促進した。NF-κBの阻害剤はOSCCによるマトリックスメタロプロテアーゼの産生を抑制した。さらにNF-κBの阻害剤は動物モデルにおいてRANKLの発現を抑制することで破骨細胞形成を抑制した。従って、NF-κBの活性の阻害は、骨侵襲性のOSCCを治療するための有望な治療アプローチになりうる
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