マウス骨端板の骨軟骨境界部に存在するセプトクラストに、表皮型脂肪酸結合タンパク(E-FABP)が発現することを見出した。その突起の形態は軟骨内骨化の活動と関連することが示唆された。E-FABPはレチノイン酸とも親和性をもつが、セプトクラストはレチノイン酸の過剰や不足に対して、PPARやCD-RAPを介してアポトーシスや突起減少などの形態変化を示した。メッケル軟骨の吸収にも、セプトクラストが関与することが分かった。 以上の結果から、生理的な軟骨吸収にセプトクラストは重要な役割を果たすこと、セプトクラストにE-FABPに結合する脂肪酸やレチノイン酸を介するシグナル伝達機構が存在することが解明された。
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