骨芽細胞の脱分化・多能性獲得機能を検討した。一度骨芽細胞へ分化させた間葉系幹細胞を、酵素処理によって単利し、in virtoで再培養した。再培養後の細胞は骨芽細胞マーカーの発現が消失し、多分化能を有していた。さらに、骨芽細胞へ分化過程ではPannexin3を含む数種類の細胞接着因子の発現が増加し、それらは再培養によって減少した。また、Pannexin3の発現を抑制した細胞では、骨芽細胞への分化が抑制され、未分化状態が維持された。これらの結果から、Pannexin3を構成要素にもつ細胞間接着が骨芽細胞への分化や維持に必要であり、この細胞間接着を阻害することで脱分化が誘導される可能性が示唆された。
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