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2016 年度 実績報告書

デンタルバイオフィルムにおける病原因子の分子遺伝学的解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 26462801
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

浜田 信城  神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 教授 (20247315)

研究分担者 高橋 俊介  神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (60206810)
渡辺 清子  神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 講師 (70148021)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードActinomyces naeslundii / 通性嫌気性グラム陽性桿菌 / バイオフィルム / 共凝集 / 歯槽骨吸収
研究実績の概要

グラム陽性菌の細胞壁には炎症反応を誘導する病原因子が存在することが報告されている。そこで、本菌のバイオフィルム形成と歯周病における病原性について検討を行った。
グラム陽性菌のペプチドグリカンには炎症性サイトカイン誘導能があることが明らかにされていたが、骨吸収誘導に関して不明な点が多く本菌のペプチドグリカンを用いて歯槽骨吸収機構の解明を行なった。嫌気培養したA. naeslundii T14V 株を超音波破砕し、ペプチドグリカンを精製後,共培養した破骨細胞を用いて3 核以上のTRAP 陽性細胞と象牙片上に形成された骨吸収窩の面積を評価した。さらに炎症性サイトカイン産生能について、マウス腹腔マクロファージを用いてインターロイキン-1(IL-1β)、インターロイキン-6(IL-6)、腫瘍壊死因子(TNF-α)の発現を評価した。その結果、A. naeslundii ペプチドグリカンは破骨細胞分化誘導と骨吸収能およびIL-1β、IL-6、TNF-αの産生を誘導し、歯周炎発症に関与することを示唆された。更に、A. naeslundii は口腔内定着因子として線毛構造を有し、上皮細胞や歯面、唾液タンパク質への定着や他菌種との共凝集に関与することが明らかにされている。線毛欠損株による解析は行えなかったが、動物実験において、歯周組織破壊である歯槽骨の吸収を惹起することが明らかになった。バイオフィルム形成に関わる重要な病原因子であると示唆されているが、歯槽骨吸収との関わりについては未だ不明な点が多く、今後の研究課題として線毛欠損変異株の作製と歯周病との関わりについて更なる検討を進めていきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Porphyromonas gingivalis infection modifies oral microcirculation and aortic vascular function in the stroke-prone spontaneously hypertensive rat (SHRSP)2016

    • 著者名/発表者名
      Funaki S, Tokutomi F, Wada-Takahashi S, Yoshino F, Yoshida A, Maehata Y, Miyamoto C, Toyama T, Sato T, Hamada N, Lee MC, Takahashi SS
    • 雑誌名

      Microbial Pathogenesis

      巻: 92 ページ: 36-42

    • DOI

      10.1016/j.micpath.2015.12.009

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2018-01-16  

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