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2016 年度 実績報告書

インフルエンザウイルス―口腔細菌混合感染による致死的感染症発症とその機構

研究課題

研究課題/領域番号 26462806
研究機関金沢大学

研究代表者

岡本 成史  金沢大学, 保健学系, 教授 (50311759)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード並行感染 / 口腔レンサ球菌 / 付着侵入
研究実績の概要

我々は平成27年度までにインフルエンザウイルスとStreptococcus sanguinis との並行感染によって、感染症が重症化することをマウスモデルにより明らかにした。また、肺での細菌数の増加すること、その増加が肺胞上皮細胞への付着増強によることを見出した。
平成28年度は、インフルエンザウイルス感染によって肺胞上皮細胞がどのようなメカニズムによってS. sanguinis への付着能を増強させるかについて検討を行った。
まず、インフルエンザウイルス感染によって肺胞上皮細胞上にgp96タンパクの発現が上昇することを明らかにした。このタンパクは、ナイセリア属菌などの上皮細胞への付着能の増強に関与することが報告されていることから、我々はgp96タンパクの細菌付着への可能性を検討するべく、インフルエンザウイルス感染後にgp96インヒビターを添加することによって肺胞上皮細胞上のgp96発現を抑制させた上で、S. sanguinis の付着能の変化を観察したところ、付着能がほぼ完全に抑制することを確認した。さらに、gp96タンパクに結合するS. sanguinis 表層タンパクの検索をプルダウン法を用いて検討したところ、数本のタンパクが結合すること、それらの大多数がABCトランスポーターであることを見出した。
現在、該当するトランスポーターとgp96との結合によってインフルエンザウイルス感染後のS. sanguinis の付着侵入さらには、並行感染による感染症の病態憎悪に関する詳細な解析を進めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 中鎖脂肪酸の抗菌効果の新規測定法の開発2017

    • 著者名/発表者名
      森裕美子, 松榮美希, 長瀬賢史, 小谷勇介, 湯淺善恵, 林和貴, 杉谷加代, 岡本成史
    • 学会等名
      第90回日本細菌学会総会・学術集会
    • 発表場所
      仙台国際センター(宮城県仙台市)
    • 年月日
      2017-03-19 – 2017-03-21
  • [学会発表] 新規皮膚細菌採取法の開発と同方法によるスワブ法と比較しての採取される皮膚細菌叢分布の相違2017

    • 著者名/発表者名
      長瀬賢史, 大貝和裕, 森裕美子, 向井加奈恵, 松榮美希, 須釜淳子, 岡本成史
    • 学会等名
      第90回日本細菌学会総会・学術集会
    • 発表場所
      仙台国際センター(宮城県仙台市)
    • 年月日
      2017-03-19 – 2017-03-21
  • [学会発表] ヴァージンココナッツオイル(VCO)とラウリン酸における抗菌効果の比較検討2016

    • 著者名/発表者名
      森裕美子, 松榮美希, 長瀬賢史, 小川真理子, 住友倫子, 中田匡宣, 川端重忠, 岡本成史
    • 学会等名
      第53回日本細菌学会中部支部総会
    • 発表場所
      日本歯科大学新潟生命歯学部(新潟県新潟市)
    • 年月日
      2016-10-28 – 2016-10-29

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公開日: 2018-01-16  

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