EPRポータブル装置の実用化に向けた装置の試験運用とランティアからの計測の評価および検出限界の解析を行った。福島県内でボランティア34名から計測を実施した。計測結果は、信号強度/PDT標準信号比で、0.087±0.051(相対値)であり、高線量被ばくを示唆する信号は確認されなかった。歯エナメル質内EPRラジカル信号からの被ばく線量検出感度は、1Gy曝露で感度77.0%、特異性 78.0%、2Gy曝露で、感度99.9%、特異性 99.8%である。トリアージとして、高線量被ばく(>2Gyから4Gy)の抽出は十分可能であると考えられた。研究を通して同装置のトリアージ応用の現場での有用性を確認した。
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