本研究では、シェーグレン症候群の非侵襲的な画像診断法として重要性の高い超音波画像診断において、診断精度を向上させるための画像解析法の開発を目的とした。デュアルツリー複素ウェーブレット変換(DT-CWT)を用いた画像解析法を開発し、唾液腺造影検査を受けてシェーグレン症候群の陽性とされた症例77人を含む174人の耳下腺部超音波画像を解析した。DT-CWTと機械学習と組み合わせた診断精度を求めた結果、重篤度の低い群での感度は90±3.7%、正確度は88±4.2%となった。また、歯科医師によるこれらの群の診断精度は感度79%、正確度80%という結果であり、臨床での診断支援における有用性が示された。
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