超音波はシェーグレン症候群(SS)のACR基準に含まれる各項目とほぼ同等の診断能を有し、それらの一つを超音波で代替しても、十分な診断能を有することが証明できた。このため、ACR基準の3項目のうち、いずれかが侵襲性などの理由で使用できない様な場合に、超音波が十分な代替検査項目になり得ると考えられた。また、統計学的手法によって超音波によるSS唾液腺の重症度評価が、各種治療による治療効果(唾液腺機能の改善)と最も関連の大きいことが証明できた。 これらの結果より、診断だけではなく治療効果の予測にも有用である超音波が、近い将来再び改訂されるであろうSSの診断基準作成に大きく貢献するものと考えられた。
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