知覚過敏症の後戻りの原因はいまだに解明されていない。我々は、象牙質透過性の定量的計測法を開発し、知覚過敏抑制材の効果を経時的に解析する手法を確立した。本研究では象牙質透過性計測法の改良、表面分析および微細形態学的解析を行い、抑制効果が時間と共に変化するプロセスを解析した。その結果、装置の改良により流体コンダクタンスを計測する事が可能となり、異なる材料の透過性抑制効果の発現機序の違いを明らかにした。また、材料の粒度分布および結晶生成の意義、内部結晶の生成量や構造の変化について明らかにし、安全で効果の高い象牙質知覚過敏抑制材の開発に必要なエビデンスを得た。
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