研究課題/領域番号 |
26462908
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
三浦 賞子 東北大学, 大学病院, 医員 (60431590)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ジルコニア / CAD/CAM / 前向き臨床研究 / 破折 |
研究実績の概要 |
本研究では,ベニアポーセレンを築盛せずジルコニア単一でクラウン・ブリッジを製作するフルカウントゥアジルコニア修復について前向き臨床試験を行う.歯列・咬合面形態の変化や咬合力・咀嚼能力などの機能の状態を継時的に追跡し,長期予後を得るための要件を明らかにすることを目的に基礎データを蓄積する.将来的には診療指針の作成を視野に入れている. 平成26年度は,対象者の選定とフルカウントゥアジルコニアクラウン修復治療,臨床データの収集を行った.対象者は東北大学病院歯科咬合修復科を受診した成人男女のうち,大臼歯単独の歯冠補綴を必要とし,第三大臼歯以外の欠損がなく,顎関節及び顎筋群に器質的・機能的異常とその既往を認めない者とし,3年間で200症例を目標としている.治療開始前から治療終了時,2週間後,1か月後,3か月後,その後は半年毎に継続的に調査を行い,早期に起こりうるトラブルや短期間での咬合面・歯列の形態変化,咬合力・咀嚼等の機能状態など短期予後を検証し,将来の長期予後調査へつながるデータベースを作成する. 平成27年度以降も引き続き対象者のリクルートを継続し,症例数の増加を図る.長期前向き臨床調査の対象者の選定および症例の蓄積,治療開始・修復物装着時における臨床情報の集積とデータベースの作成,期間内にエントリーした症例の短期間に生じる歯列・咬合の形態変化の分析,早期に発現するトラブルとその要因の解析(短期予後調査)を行い,フルカウントゥアジルコニア修復の診療指針作成に向けた長期前向き臨床研究の基盤を作りたいと考えている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
症例数に関しては,おおむね順調に蓄積できているが,フルカウントゥアジルコニアクラウン修復治療後の臨床データの収集(支台歯形成量の解析や形態・機能解析など)は進捗がやや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度以降も引き続き対象者のリクルートを継続し,症例数の増加を図るとともに,フルカウントゥアジルコニアクラウン修復治療が終了した症例については,臨床データの収集やデータベース作成に重点を置く.
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度は目標としていた症例数に若干及ばなかったため,フルジルコニアクラウン及びブリッジ修復の製作数が少なくなり,ジルコニアブロックの購入費用に減額が生じたため次年度使用額が生じた.
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次年度使用額の使用計画 |
引き続き対象者のリクルートを継続・症例数の増加を志向し,ジルコニアブロックの購入数の増加を図る.
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