研究課題/領域番号 |
26462916
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
東 華岳 産業医科大学, 医学部, 教授 (20273146)
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研究分担者 |
久保 金弥 星城大学, リハビリテーション学部, 教授 (00329492)
小野塚 実 神奈川歯科大学, 歯学部, 名誉教授 (90084780)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 妊娠ストレス / チューイング / 骨粗鬆症 / ストレスホルモン / 骨代謝 |
研究実績の概要 |
2015年度は、当初の計画に従い以下の研究を行った。 1)妊娠期ストレスとチューイングによる母マウスのストレスホルモンの影響を解析した。 妊娠13日目から出産までの1週間妊娠マウスに1回40分間の拘束ストレスを1日3回負荷する。チューイングマウスには上述のストレス負荷中に木製の爪楊枝を噛ませた。実験終了後に、ネンブタール麻酔下にて採血し、血中コルチコステロン濃度をELISAキットを用いて測定した。その結果、その結果、妊娠期の母マウスにストレスをかけると、血中グルココルチコイド濃度が正常対照群に比べ有意に上昇した。妊娠期の母マウスにストレス条件下でチューイングさせると、血中グルココルチコイド濃度がストレス群に比べ有意に低下した。 2)妊娠中にストレス条件下でチューイングさせてマウスとチューイングさせなかったマウスから生まれた仔マウスは5カ月齢まで飼育した。カルセインの二重標識法により骨形成速度の定量解析を行った。また、骨の非脱灰研磨標本を作製し、酒石酸耐性ホスファターゼ(TRAP)染色キットを用いて、TRAP陽性破骨細胞の定量解析を行った。その結果、妊娠期の母マウスにストレスをかけた仔マウスの骨形成速度が正常対照群より有意に低下した。妊娠期の母マウスにストレス条件下でチューイングさせると、仔マウスの骨形成速度がストレス群に比べ有意に上昇した。妊娠期の母マウスにストレスをかけた仔マウスTRAP陽性破骨細胞数が有意に増加した。妊娠期の母マウスにストレス条件下でチューイングさせると、仔マウスの陽性破骨細胞数がストレス群に比べ有意に減少した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね研究計画の通り順調に進展している。 今年度は研究計画の通りに、ストレス関連因子の検討、および骨の微細構造の解析を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、妊娠マウスにストレスとチューイング刺激を施し、生まれてきた仔マウスの骨標本を採取・作製する。骨細胞、骨芽細胞と破骨細胞の機能形態学的解析およびストレス関連因子の測定を行う。すべての実験データを統計学的処理して検定を行い、本研究結果を学会発表・論文投稿するとともにホームページ上で公開する。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験研究は当初の予定計画通りに進んでいます。 未使用額6,504円は次年度の経費に充てることとします。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度も予定計画通りに進めて行きます。
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