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2014 年度 実施状況報告書

デジタル技術を用いたより衛生的で治療負荷の少ない全部床義歯治療法の実用化

研究課題

研究課題/領域番号 26462922
研究機関徳島大学

研究代表者

柏原 稔也  徳島大学, 大学病院, 助教 (90274232)

研究分担者 後藤 崇晴  徳島大学, 大学病院, 特任講師 (00581381)
市川 哲雄  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90193432)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード無歯顎 / 概形印象 / 個人トレー / 咬合床型トレー / 3次元デジタイザー / 3Dスキャナ / 3Dプリンター / CAD/CAM
研究実績の概要

接触式、非接触式デバイスによる顎模型のデジタル概形印象採得を行い、その寸法精度について検討した。
デジタル概形印象採得には、接触式アーム型3次元デジタイザー(G2X、Microscribe社)、非接触式ハンディ3Dスキャナ(Spider、Artec Group社)、デジタル写真測量法を用いた。印象採得用顎模型(G10-KGP 6、ニッシン社)の顎堤形状を計測し、接触式アーム型3次元デジタイザーと非接触式ハンディ3Dスキャナで計測したデータは専用のデータ処理用ソフトを用いて画像処理を行い、PC上に顎堤形状を再現した。また、デジタル写真測量法ではデジタル一眼レフカメラ(D90、Nikon社)で撮影を行い、得られたデジタル写真を画像処理ソフト(Agisoft photoscan、オーク社)で画像処理を行い、顎堤形状を再現した。次に、従来法として印象採得用顎模型に対して既製トレーとアルジネート印象材で概形印象採得を行った。その印象から硬石膏を用いて研究用模型を製作した。作製した模型を3Dスキャナ(Dental Wings 7Series、Dental Wings社)でスキャニングした。デジタル概形印象採得と従来法により得られた顎堤形状を三次元データ検査ソフトウェア(Gom Inspect、GOM社)でマッチングさせ、誤差を検討した。
接触式アーム型3次元デジタイザー、デジタル写真測量法と比較して、非接触式ハンディ3Dスキャナで計測した顎堤形状は寸法精度に優れていることが示された。また、デジタル写真測量法では撮影枚数と精度の検討も行い、15枚程度のデジタル写真で誤差の小さいデータを得られることが示された。さらに開発したオプションパーツを用いることで、顎堤形状データ上で迅速に咬合床型トレーデータをデザインし、3Dプリンターで実体化に成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

現在倫理委員会の承認を得、当初H27年度に計画していた、本学付属病院に来院される無歯顎患者様を対象に顎堤形状をin vitroで用いた方法を臨床応用するためのサンプリングを行っている段階である。

今後の研究の推進方策

印象採得用顎模型を用いたin vitroでの実験では顎堤形状を十分再現可能であるが、実際の口腔内には口唇、頬粘膜や舌などの周囲組織が存在し、例えば、三次元的に複雑な形態の下顎歯槽堤は接触式アーム型3次元デジタイザーと比較して非接触式デバイスは操作性が悪く、再現された顎堤形状の精度にも大きな影響を及ぼしていると考えられる。今後それぞれのデバイスの特徴を十分理解し使用方法を検討することにより、より効率的なシステムを開発する必要がある。

次年度使用額が生じた理由

購入したハンディ3Dスキャナの納入価格が見積もり時の価格より安かったことと、3Dプリンターの消耗品を購入予定であったが、3Dプリンターの使用頻度が低かったために購入を見合わせたため。

次年度使用額の使用計画

今年度は3Dプリンターを使用頻度が低かったため購入を見合わせたが、次年度は3Dプリンターの使用頻度が高くなるため、3Dプリンターの消耗品を購入予定である。また、非接触式デバイスを用いた口腔内の顎堤形状の採得が困難であるため、その為の機材を追加購入予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] デジタル技術を用いた全部床義歯治療の効率化2014

    • 著者名/発表者名
      松田 岳,後藤崇晴,石田雄一,柏原稔也,永尾 寛,市川哲雄
    • 学会等名
      社団法人日本補綴歯科学会中国・四国,関西支部合同支部学術大会
    • 発表場所
      倉敷芸文館(岡山県倉敷市)
    • 年月日
      2014-09-06 – 2014-09-07

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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