• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実施状況報告書

光機能化型ジルコニアインプラントの開発

研究課題

研究課題/領域番号 26462937
研究機関昭和大学

研究代表者

岩佐 文則  昭和大学, 歯学部, 准教授 (60297025)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードナノジルコニア / UV
研究実績の概要

平成26年度、我々は光機能型Ce-TZP/Aインプラントフィクスチャーの開発を目指し,表面にフッ化水素酸(HF)処理を施し紫外線(UV)照射下において骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)の接着,増殖と分化に及ぼす影響を評価した.直径20mm,厚さ1mmのCe-TZP/Aの機械研磨基盤[Zr(0%)]と,4%と55% HFにて24時間処理した基盤[以下Zr(4%),Zr(55%)]を用意し,67%硫酸水溶液で処理したチタン基盤(以下AETi)を対照群とした.SEMとAFMによる表面形態の観察と,表面粗さ(Ra)の測定,XPSによる表面元素分析をUV照射において行った。また、同様の基板上で、MC3T3-E1細胞を3,24時間,5日間培養し,細胞接着数と増殖数をWST-1テストで評価した.播種3時間後の細胞骨格と接着斑を蛍光二重染色し細胞形態を観察した.播種7日後にALP染色,3,7,14日後の骨関連遺伝子のmRNAの発現をPCRにて解析し,分化傾向を検索した.
SEM像より,HF処理したCe-TZP/Aの表面は、Zr(55%)でナノレベルの球状構造が顕著に認められたが、UV照射による形態への変化は確認できなかった。蛍光二重染色では,Zr(4%),Zr(55%)上で,AETiと比較し発達した細胞骨格,細胞突起が認められた.24時間培養後の細胞接着は,Zr(55%)とAETiで顕著な増加が認められ,さらに5日後では,Zr(55%)はAETiと比較して顕著に細胞数が増加していた. ALP活性試験では,14,21日後のZr(4%)とZr(55%)がAETi,Zr(0%)と比較し活性が高まり,骨形成関連遺伝子は7,14日後に,Zr(55%)でAETiと比較し有意に上昇していた.これらの培養試験の結果はジルコニア基盤をUV少佐hすることによって15%から40%まで増強された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ほぼ予定通り、 in vivtro での実験を遂行することができており、仮説通りUV照射の効果が実証できている結果を得ることができた。

今後の研究の推進方策

さらに追加実験を行いたい。ややUVの効果に安定性がなく動物実験に踏み切れない部分がある。早期に動物実験並びに臨床試験へと移れるようにUV照射の条件について再考する可能性もある。

次年度使用額が生じた理由

一部、物品の納品に時間を要し、当該年度に請求ができなかった。

次年度使用額の使用計画

研究計画に遅れを生じない範囲で早期に前年度予定分の物品の購入を行う。

URL: 

公開日: 2016-05-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi