研究課題/領域番号 |
26462973
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
村上 和宏 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (60569078)
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研究分担者 |
山本 一彦 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (20243842)
石田 純一 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (40724638)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 歯科インプラント / 即時・早期荷重 / オッセオインテグレーション / 微小動揺 / 最適荷重開始時期 / 骨形態計測 / 共鳴振動周波数 |
研究実績の概要 |
ウサギ脛骨にインプラント3本埋入を行い、中央のインプラントに制御された1HZの機能的動的荷重を15分/日にて週5回行い、6週ごまで実験を行った。中央のインプラントの荷重による変位をレーザー変位計にて実測をおこなった。また荷重実験開始前に共鳴振動周波数分析機(@オステル)にてインプラント安定指数(ISQ)を測定し実測との比較をおこなった。埋入から荷重開始時期については埋入後1日(4例)、2日(4例)、3日(3例)、4日(4例)、5日(3例)と五群の分けて測定をおこなった。結果として埋入1日後の荷重群に関しては荷重開始翌日には変位量が増大したが、その他の群に関しては2例を除いて荷重開始翌日の変位量が減少していた(安定度が上昇)。また早期に荷重を開始するほど、インプラントのルーズニングがおこり、骨との結合が得られない症例が増加した。ISQについては実測した変位の変化にたいして非常に類似した関係をしめし、ISQの値の変化は安定度の変化を顕著に表していることが解った。これらのことからウサギに関しては埋入一日以内の即時荷重においては荷重と同時にインプラントのゆるみが起こり、インプラントを喪失する可能性が非常に高く、埋入から2日以降に荷重を行うことが勧められる。ウサギの骨のターンオーバーが人の4倍であるため、人の場合、埋入から1週間程度の非荷重期間を設けることにより成功率が向上すると考えられる。このことにより今後臨床インプラント治療における最適荷重開始時期が明確になり、早期にインプラントの上部構造の装着が可能になり、患者の口腔機能の早期改善が期待できため、重要かつ意義のある研究である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
現在まで18例のサンプリングが終了しているが3日と5日のサンプルが1ずつ足らないので、サンプリング中である。これが終了次第、標本作成を行うが、サンプリングを終了しない限り開始できないため、研究は遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は実験が終了次第サンプル採取し、これを非脱灰研磨標本にし、骨形態計測を行っていく。上記が終了次第論文作成に移行する。
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次年度使用額が生じた理由 |
組織標本作成に時間がかかり、研究期間内に納品が不可能なため次年度に使用額が生じた
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次年度使用額の使用計画 |
サンプリング終了次第、標本作成を依頼する、発注から納品まで約3か月程度必要となる。
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