研究課題/領域番号 |
26462975
|
研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
松尾 朗 東京医科大学, 医学部, 教授 (70229417)
|
研究分担者 |
浜田 勇人 東京医科大学, 医学部, 助教 (10421067)
近津 大地 東京医科大学, 医学部, 教授 (30343122)
高橋 英俊 東京医科大学, 医学部, 助教 (50424578)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | インプラント / 骨疲労 / コラーゲン |
研究実績の概要 |
本研究は、デンタルインプラント最大の合併症であるインプラント周囲炎の発生機序を解明するため、インプラント体埋入後に周囲の骨に発生する「骨疲労」の病態を解明する。そのため、ビーグル犬にインプラント体を埋入し、さまざまな条件の咬合負荷を加え、また、炎症の影響を検索するため、片側は実験的にインプラント周囲に炎症を惹起させ、反対側は炎症を加えないモデルを作製する。一定期間飼育後、インプラント周囲骨の「骨疲労」の指標となるコラーゲン架橋、マイクロダメージ、「骨質」の指標になる骨密度および微細構造を解析する。また、周囲歯肉に関しては炎症の指標となるIL-1mRNAを測定する。それらの要因を統合し評価することにより、骨疲労の発生状況がインプラント周囲の吸収および周囲骨の骨強度にどのような影響を与えるか検討する計画である。本研究の実施ににあたり、平成26年度は関連学会にて情報を収集し詳細を煮詰め、正に実験を開始せんとする平成27年4月より東京医科大学 茨城医療センターへ移動となった。そのため、27年度は新環境での計画通りの研究が可能であるか模索する1年となった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
まず、東京医科大学 茨城医療センターでの動物実験は極めて困難で、また、近隣にも適当な施設がないため、実験計画を1から見直す必要があったためである。現在、臨床検体を使った実験に切り替えるための計画策定中である。ただし、臨床検体ではマイクロダメージに関する研究は厳しいため、本研究期間中はコラーゲン架橋に関する研究にとどめる予定である。また、研究業務とは直接関係ないが、移動した病院が2012年に保険医療停止となっており、昨年9月に厚生労働省、関東甲信越局の特定共同指導が歯科に関しても行われた。診療科長を拝任しているため昨年の前半はその対応に悩殺され、研究にエフォートを割くことが非常に困難な状況に陥った。後半になってやっと現施設で研究を行うための計画の見直し、それに関連する関連学会での情報収集を行う余裕ができ、やっと基本方針が固まってきたところである。
|
今後の研究の推進方策 |
東京医科大学 茨城医療センターでの動物実験は極めて困難で、また、近隣にも適当な施設がないため、臨床検体を使った実験に切り替える予定である。ただし、臨床検体ではマイクロダメージに関する研究は厳しいため、本研究期間中はコラーゲン架橋に関する研究にとどめる予定で、現在、新たな実験計画書を病院倫理委員会に提出する準備を進めている。 今年度は早急に病院の倫理委員会の承認を得て、研究を再開する予定である。ただし、今年のが最終年であるため、研究機関の延長を申請する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の勤務地が変わり、研究計画を一から見直す必要があったため、また、年度の前半は赴任地での臨床業務に時間ほとんどをを割かざるを得なかったため、研究を進めることがほとんどできなかったからである。
|
次年度使用額の使用計画 |
今年度は早急に病院の倫理委員会の承認を得て、研究を再開する予定である。ただし、今年のが最終年であるため、研究機関の延長を申請する予定である。
|