研究課題/領域番号 |
26462975
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
松尾 朗 東京医科大学, 医学部, 教授 (70229417)
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研究分担者 |
浜田 勇人 東京医科大学, 医学部, 助教 (10421067)
近津 大地 東京医科大学, 医学部, 教授 (30343122)
高橋 英俊 東京医科大学, 医学部, 助教 (50424578)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | インプラント / 骨疲労 / コラーゲン / ペントシジン / 骨微細構造 |
研究実績の概要 |
デンタルインプラント最大の合併症であるインプラント周囲炎の発生機序を解明するため、インプラント体埋入後に周囲の骨に発生する「骨疲労」の病態を解明する。そのため、人のインプラント埋入部位骨の「骨疲労」の指標となるコラーゲン架橋と「骨質」の指標になる骨密度および微細構造を解析した。 まず、予備研究として、インプラント治療に対するCTによる骨構造の長期変化を解析し、それを予後と比較検討した。方法は、インプラント埋入直後、1年後、長期経過後の皮質骨幅と海綿骨CT値を評価すると同時に、PCBMとPRPによる顎骨再建後にインプラントを埋入した13例、30本のインプラント(PCBM群)、既存骨(43例、127本:既存骨群)、さらに小規模な骨造成を施行した(26例,42本:骨造成群)症例のインプラントの成功率をKplan-meier 法で統計学的に検討した。結果はPCBM群の骨構造は既存骨と比較して、長期経過後では海綿骨CT値が上昇し、皮質骨が肥厚し周囲の既存骨構造と近似する傾向がみられた。インプラントの成功率はPCBM群93.3%, 既存骨群91.3% 、骨造成群95.2%で統計学的に有意差は認められなかった(P=0.783)。 以上から、インプラントの骨構造評価は海綿骨と皮質骨を分離して行う必要があるとの重要な知見が得られ、さらに専用ソフトを用い評価のvirtual reality表示を試みた。 最終年度は、本研究を施行し、CTを撮影し予備実験と同一条件で、皮質骨幅および海綿骨CT値を測定し、トレフィンバ―にて採取した骨を使用し、同一部位の、マイクロCTによる皮質骨および海綿骨の微細構造解析を行った。さらに、同一試料を用いて「骨疲労」のうちでもっとも重要なコラーゲン架橋の指標として、ペントシジンを免疫組織学的に検討した。さらに、血液検査にて、全身的なペントシジン値を比較検討した。
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