終末糖化産物(AGEs)の蓄積が、骨質低下に影響することが知られている。しかし、AGEsが骨結合が重要となるインプラント治療に影響するかについては知られていない。本研究は、糖尿病モデルラットを用いてインプラントとAGEsの関係を明らかにすることである。 対照群と比較して、実験群では、骨欠損部やインプラント周囲の新生骨量に著明な違いは認められなかった。しかし、実験群ではインプラント頚部皮質骨にAGEsの局在発現を認めた。本研究の結果から、AGEsの蓄積は早期のオッセオインテグレーションには影響を及ぼさなかったが、インプラント頚部が炎症の起点となることから長期的な予後に関与する可能性が示唆された。
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