口腔扁平上皮癌組織における、制御性T細胞(Treg)を介した破骨細胞分化の制御機序を解析するため、マウス扁平上皮癌細胞株SCCVIIと同種マウスC3H/HeNを用いたマウス口腔癌モデルを用い解析を行った。その結果、1.腫瘍組織では、CD4陽性T細胞中にFoxP3陽性のTregが、50%以上の割合で浸潤していた。2.腫瘍組織から分離したTregは、骨髄前駆細胞の破骨細胞への分化を抑制した。3.腫瘍際に浸潤していたTregは、細胞表面上にCTLA-4を強発現していた。4.腫瘍内のTregを介した破骨細胞分化抑制には、CTLA-4が重要な役割を果たしていたことが、中和抗体を用いた実験で確認された。
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