口腔に放射線(RT)または化学放射線(CRT)を行うと重症口内炎が発症するが、予防法は確立していない。本研究の目的は、口腔癌RT患者において口腔管理によりグレード3の口内炎発症を予防可能か、多施設共同ランダム化比較試験で検討することである。88例の患者を介入群と対照群にランダムに振り分けた。介入群はスペーサー、ピロカルピン、デキサメタゾン軟膏塗布を行った。種々の患者因子、腫瘍因子、治療因子について検討し、エンドポイントはグレード3の口内炎発症とした。全88例では効果は認められなかったが、RT単独群では口腔管理施行群では対照群と比較して有意にグレード3の口内炎の発症率は低くなっていた。
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