マウス胎仔顎下腺を転写因子Grhl2 siRNAおよび、その標的遺伝子であるプロテアーゼ阻害因子SPINT1タンパク質の存在下で培養し、顎下腺形成への影響を解析した。培養顎下腺でのGrhl2、SPINT1、E-cadherin、claudin、ZO-1の発現を解析した。Grhl2 siRNA存在下では上皮組織の発育が抑制され、E-cadherin、claudin、ZO-1、SPINT1の発現も抑制された。一方、siRNAによる発育抑制効果は、SPINT1タンパク質を添加することで救済された。本研究は、Grhl2によるSPINT1の発現調節が器官形成に関わっていることを初めて示した。
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