口腔癌細胞内のグリコーゲンは癌細胞増殖に必要なエネルギーおよび核酸、脂質などの供給源であると考えられる。本研究の目的は、グリコーゲンの代謝を究明し、さらにその後に控える癌細胞の代謝異常を解明することである。今回の研究結果では、口腔扁平上皮癌細胞は解糖系にてエネルギーを得ていると考えられていたが、グリコーゲン→グルコース→解糖系という単純な経路ではなく、アミノ酸代謝等によりエネルギーを得ている可能性が示された。今後、アミノ酸やグルクロン酸、また、核酸等の代謝をさらに検討し癌細胞の代謝を検討する必要がある。
|