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2015 年度 実施状況報告書

Angiogeninの分泌阻害剤terrein配糖体の新規口腔癌治療薬への応用

研究課題

研究課題/領域番号 26463041
研究機関岡山大学

研究代表者

岸本 晃治  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (40243480)

研究分担者 伊原木 聰一郎  岡山大学, 大学病院, 助教 (80549866)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードangiognein(ANG) / terrein / 口腔癌 / 腫瘍血管新生作用 / 腫瘍増殖抑制作用 / 分子標的治療薬
研究実績の概要

1) ヌードマウスを用いたヒト口腔癌細胞皮下移植モデルにおけるterreinの抗腫瘍効果の検討
1群を5匹とし5週齢雄BALB/C系ヌードマウスの背部皮下にHSC-2細胞 500000個を移植した。肉眼的に腫瘍が出現した日を1日目とし、terreinと対照としてPBSを週3回皮下注射した。そして、腫瘍の長径と短径を隔日で計測し、腫瘍体積を算出した。その結果、terrein 14 mg/kg body weight、週3回の皮下注射で有意な増殖抑制作用を確認した。しかしながら、両群に体重減少の差は認められなかった。
2) 免疫組織化学染色
採取された腫瘍組織を10%中性緩衝ホルマリン溶液で固定後、パラフィン包埋した標本から厚さ4.0μmの連続切片を作製し、間接酵素抗体法(Envision system, Dako)を用いて染色を行った。癌細胞および血管内皮細胞の核におけるANGの発現を調べるために、抗ANG抗体(希釈率1 : 100)を使用した。また、抗PCNA抗体(希釈率1 : 200; Dako)を用い染色し、腫瘍増殖率を算出した。腫瘍内微小血管の同定には、抗CD31抗体(希釈率1 : 100; Abcam)を用い、VECTASTAIN Elite ABC Kit(Vector Lab)により血管内皮細胞の染色を行い評価した。その結果、PBS投与群に比較してterrein投与群では、ANG発現の減少、PCNAの発現の減少(腫瘍増殖率の低下)、腫瘍内微小血管数の減少が認められた。
1)、2)からterreinの口腔癌細胞HSC-2に対する増殖抑制作用とANG阻害作用について、in vivoでも確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまでの予備実験の資料を使って、HSC-2細胞についてin vivoの検討は終了した。しかし、SAS細胞等の口腔癌細胞についてin vivoでの検討は行えていないため。

今後の研究の推進方策

引き続きterreinの口腔癌細胞対する増殖抑制作用とANG阻害作用について、in vivoでも確認していく予定である。平成28年度は、HSC-2細胞以外の口腔癌細胞に対するterreinの効果を検討していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

平成27年度は、口腔癌細胞HSC-2のみに対する実験を行ったため、次年度への繰越金197,583円が生じた。

次年度使用額の使用計画

平成28年度の予算は少ないため、繰越金197,583円含めて使用する予定である。

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公開日: 2017-01-06  

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