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2016 年度 実績報告書

口腔扁平上皮癌における遠隔転移マーカーの同定及び解析

研究課題

研究課題/領域番号 26463049
研究機関熊本大学

研究代表者

田中 拓也  熊本大学, 医学部附属病院, 診療助手 (30631767)

研究分担者 尾木 秀直  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (10315426)
篠原 正徳  熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (90117127)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード転移 / ANGPT4
研究実績の概要

慢性炎症により癌微小環境内で産生されるTNF- α (腫瘍壊死因子)は,近年,転移環境の整備に関する腫瘍促進因子であることが明らかになっている(Malik ST,et al:Eur J Cancer(1990)26:1031-1034)。また、Angiopoietin-like protein 4(ANGPTL 4)はAngiopoietin の構造類似蛋白で、脂質代謝や血管新生因子としての働きが指摘されているが、レセプターは見つかっておらず、その機能にも不明な点が多い。ANGPTL4 は低酸素で誘導される分子であり、腫瘍の微小環境との類似性を考慮すると、悪性腫瘍においてもなんらかの機能を果たしていることが示唆され、既に前立腺癌、肝臓癌、乳癌等での報告もある。最近、癌の遠隔転移における癌細胞の血管内皮細胞通過の過程にANGPTL4 が関与している可能性が報告されており、脈管侵襲およびそれに続く遠隔転移、再発は、予後不良の大きな原因となっていることから、我々はANGPTL4 が口腔扁平上皮癌の進展に影響している可能性を考えた。申請者は樹立した転移株(Tanaka, Nakayama et al., Cancer Sci,2012)のマイクロアレイで発現が上昇したANGPT4に着目し、口腔扁平上皮癌の患者予後との関係を解析した。また、ヒト癌や癌細胞株での発現、ANGPT4の癌細胞増殖・浸潤や転移等の作用および受容体との作用の関係を研究した。
今回、申請者は、患者の組織検体を用いて免疫染色を行うことでANGPT4が転移のない患者に対して有意に発現の上昇を確認した。また、その発現の上流にTNF-α-TNF-R1を介したオートクラインループによるNF-kBの恒常的な活性によりおこっている可能性について報告した(Tanaka et al, Int. J. Oncol. 2016)。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Enhancement of active MMP release and invasive activity of lymph node metastatic tongue cancer cells by elevated signaling via the TNF-α-TNFR1-NF-κB pathway and a possible involvement of angiopoietin-like 4 in lung metastasis2016

    • 著者名/発表者名
      Takuya tanaka
    • 雑誌名

      INTERNATIONAL JOURNAL OF ONCOLOGY

      巻: 49 ページ: 1377-84

    • DOI

      10.3892/ijo.2016.3653

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Highly metastatic oral squamous carcinoma with autocrine of TNF-α acquire high invasion ability.2016

    • 著者名/発表者名
      Takuya tanaka
    • 学会等名
      日本癌学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2016-10-06 – 2016-10-08

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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