有茎頬脂肪体は局所再建材料で口腔内欠損部を被覆した頬脂肪体は確実に上皮化する.被膜には脂肪線維が豊富で小葉間結合組織を形成し皮下脂肪に比べ可塑性で,小葉内に顎動脈・顔面動脈由来の微細脈管が発達する.また,皮下脂肪組織から間葉系幹細胞に似たPLA細胞が抽出された.PLA細胞は, 脂肪吸引手術で液状脂肪より分離精製した細胞で,特別な増殖因子なしに増殖する. またPLA細胞は脂肪,骨,骨格筋といった成熟細胞への分化に必須の転写因子をはじめとする多くの関連遺伝子発現が確認されている.頬脂肪体は脂肪細胞由来の幹細胞,細胞外マトリックス,さらに増殖因子とScaffoldを有する自立的上皮化機能を有する.
|