研究成果の概要 |
セツキシマブは、頭頸部癌のEGFR標的抗癌剤である。申請者は、EGFR伝達経路のBRAF阻害によるセツキシマブの抗腫瘍増強効果を計画し、ヒト口腔癌由来細胞株9株を対象に、BRAF,KRAS,NRAS,PIK3CA遺伝子変異解析した。BRAF変異はなく、2株にてPIK3CA変異を認めた。PIK3CA変異を有し、PET にてEGFR著高発現株担癌マウスはセツキシマブ奏効しなかった。これはPIK3CA 遺伝子E542K変異に由来すると考えられた。今回、口腔癌におけるセツキシマブ奏効を妨げるEGFR伝達経路としてPI3K/Akt経路を対象とすればセツキシマブ感受性増強を期待できることを示唆した。
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