牽引力による縫合の生物反応メカニズムの解明を目指し、CTGF の機能解析を行った。マウス矢状縫合への牽引力負荷後3時間に、縫合におけるCtgf とVegfの発現上昇が認められた。CTGF中和抗体投与により、牽引力による縫合でのVegf発現上昇は抑制された。CTGF中和抗体を投与しながら21日間縫合に牽引力を負荷した結果、縫合性骨形成の抑制が認められた。さらにマウスの頭蓋矢状縫合由来の細胞の培養に成功し、それらの細胞を用いたin vitroでのCTGFの機能解析を行っている。これらの成果から、CTGFは牽引力による縫合の生物反応を制御する重要な因子であることが明らかとなった。
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