頭蓋顔面の先天異常では疾患特有の顎顔面形態がみられ、その特徴を3次元的なイメージとして捉えることが重要である。一方、近年個人情報保護が強く求められ、特定の患者の情報を他の患者に対する説明や教育に用いることが困難となってきている。そこでヘリカルCT データを元に、硬・軟組織の平均三次元顎顔面形態モデル作成法の開発を試みた。開発には、第一第二鰓弓症候群の女性3名の顔面部CTのDICOMデータを用い、三次元平均サーフェス画像を作成した。次ぎに、サーフェス画像の内面に厚み付けをし、三次元プリンターにて立体造形した。本法により、個人情報を伴わない各先天異常の特徴を表す立体モデルの作成が可能となった。
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