研究課題/領域番号 |
26463089
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
金香 佐和 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (80372449)
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研究分担者 |
細道 純 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (00420258)
石田 雄之 東京医科歯科大学, 学内共同利用施設等, 特任助教 (00516297)
清水 康広 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (60631968)
臼見 莉沙 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (90706946)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 矯正的歯の移動 / 動物モデル / Ki67 / LGR5 / 歯根膜細胞 |
研究実績の概要 |
矯正力は、歯周組織を形成するさまざまな細胞に作用し、歯の移動が生じる。活発な増殖能および多分化能を持つ歯根膜前駆細胞は、メカニカルストレスの影響を受けながら、骨芽細胞様あるいは破骨細胞様の細胞を形成することがin vitro研究により報告されている。しかしながら、このような増殖能や分化能をもつ歯根膜細胞の、矯正力に対する歯根膜内の局在変化について、これまで報告されていない。そこで本研究では、細胞増殖関連マーカーであるKi67およびLGR5を指標にして、矯正的歯の移動時における、細胞増殖能や骨芽細胞様分化能を示す歯根膜細胞の局在の推移変化について、免疫組織学的および生化学的観点から検証する。5週齢雄性SDラット(n=10)の上顎右側第一臼歯(RM1)に、10 gfのTi-Niコイルスプリングを装着し、rM1の近心移動を1週間行った。同顎の左側第一臼歯(LM1)は、対照群とした。各動物は、実験開始3日後および7日後、マイクロCTによる歯の移動量を測定した。屠殺後、歯根膜組織の免疫組織学的解析および定量PCR法による生化学的解析を行い、統計学的評価(p < 0.05)を行ったマイクロCT解析により、実験開始3日後および7日後におけるRM1の近心移動が認められた。 蛍光免疫染色により、Ki67、LGR5および骨芽細胞様分化マーカーRUNX2の歯根膜内の発現は、実験開始3日後、LRM1と比較して、RM1において有意な増加が認められた。また、Ki67の発現は、RUNX2の発現と一部共局在していた。実験開始7日後、RM1におけるKi67と RUNX2の発現は、ともに減少した。定量PCR法により、Ki67およびRUNX2のmRNAレベルは、実験開始3日後、遠心側歯根膜と対照的に、近心側歯根膜において発現上昇することが認められた
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