象牙質は骨と同様の細胞外基質を分泌するものの、骨のようにリモデリングが生じな点で大きく異なる。象牙質に症状が現れる先天性疾患の理解や、歯の再生医療を現実化させるためにも、象牙芽細胞分化に関わる分子機構の解明は重要である。しかし、象牙芽細胞の分化に関わる分子機構はいまだ明らかにされていない。本研究は、エピゲノムが象牙質の形成と維持に果たす役割を明らかにすることを検討した。その結果、エピジェノミックな修飾に関与する塩化リチウムが象牙芽細胞の分化に影響を及ぼすこをと明らかにした。この所見は、治療・再生医療への基盤となることから、学術的なだけでなく臨床的にも非常に意義が大きい。
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